〈猫用〉s/dは、次のような病態の栄養管理に役立つ猫用の特別療法食です。
- ストルバイト尿石の溶解
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- 食事性のマグネシウムが低く、より強い酸性の尿が産生され猫のストルバイト尿石および結晶の溶解に役立ちます。
- マグネシウムとリンが低く、ストルバイトの成分であるこれらの尿中濃度を低下させます。
- 酸性の尿pHはストルバイト結晶の溶解を助けます。
- 備考:ストルバイト尿石症を管理する指標として、定期的な尿pH
測定と尿検査によるモニタリンクが必要となります。感染症が認め
られる場合には、抗生物質による適切な管理を行ってください。
- 猫下部尿路疾患(FLUTD)
ストルバイトの初期管理
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- 〈猫用〉s/dは、ストルパイトの成分であるマグネシウムとリンの尿中濃度を減らし、より強い酸性の尿pHを維持することによって、尿路からストルバイト結晶および尿石を排出します。
- 〈猫用〉s/dでの初期給与期間(2~3ヶ月間)が経過した後は、く猫用〉c/dまたはく猫用〉w/dでFLUTDの再発防止の長期管理を行ってください。
- 備考:ストルバイト尿石症を管理する指標として、定期的な尿pH 測定と尿検査によるモニタリングが必要となります。
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- もし〈猫用〉c/dまたは〈猫用〉w/dのみを与えていてストルバイトによるFLUTDか再発した場合には、〈猫用〉s/dに切り替え、適切なモニタリングを行ってください(「1日あたりの食事量(目安)」を参照)。
- 備考:〈猫用〉s/dは、尿を酸性化する効果が高められているため、
〈猫用〉c/dで十分にFLUTDの再発を防げる症例において、〈猫用〉
s/dを長期間給与することは避けてください。
- 成長期の幼猫
- 妊娠・授乳期の母猫
- 以下の状態の場合:尿酸化剤の併用、酸塩基平衡をモニターしない長期給与、ストルバイト以外の尿石症、腎疾患、低カリウム血症、代謝性アシドーシス、鬱血性心不全や高血圧